
こんな疑問にお答えします。
この記事のポイント
国内のしじみは3種類!
いちばん流通しているのは「ヤマトシジミ」
しじみの旬は3月〜5月の春の時期
普段、私たちが味噌汁などで食べているしじみですが、しじみって黒い貝殻以外にも種類があるのです。この記事では、しじみの種類と効果をご紹介したい思います。
しじみとは?
日本のしじみの歴史(ヤマトシジミ、マシジミ、セタシジミなど)
しじみは、マルスダレガイ目シジミ科の小ぶりの2枚貝の総称で、ヤマトシジミやマシジミ、セタシジミなどに分けられます。
古くから日本には3種のしじみ、ヤマトシジミとマシジミ、セタシジミが生息し、日本人の食事に取り入れられてきました。今はだいたい300円前後でスーパーなどで並んでいますが、昔はどんなに獲っても減らない時期があったそうで、今よりも価格はだいぶ安かったそうです。
さらにここ最近は、中国さんのしじみの輸入されるようになり、タイワンシジミという外来種の繁殖が問題とされています。そんな外来種の影響もあり、国内品種は今ではその数が激減し、地域によっては絶滅してしまった地域もあります。
しじみの殻は、なぜ黒い?
しじみって貝殻が黒いイメージがありますよね?
これは泥に含まれる成分の影響によるもので、
ポイント
貝殻が黒くなるのは泥に含まれる成分によるもの
泥底にいたものは黒く、砂底にいたものは黒くならず明るい色をしているのが特徴です。一般的に黒いしじみはヤマトシジミで、マシジミやセタシジミは比較的明るい色をしています。
しじみの種類と特徴(日本国内のみ)
日本の代表的なシジミは、先にあげた3種に加え、外来種1種です。淡水域に生息するマシジミ、海水と淡水が混じる汽水域に生息するヤマトシジミ、琵琶湖に生息するセタシジミですが、市場に出回るしじみの99%以上はヤマトシジミです。
ヤマトシジミ(大和蜆/やまとしじみ)
貝はふっくらと大きく膨らんでおり、表面の艶があり殻内は白に多少紫がかっているのが特徴です。
ヤマトシジミは国内で最も一般的なシジミで、北海道から九州の淡水と海水が入り混じる汽水域の砂礫底に生息しています。我々の食卓にならぶしじみの99%がこのヤマトシジミです。
マシジミ(真蜆/ましじみ)
貝の膨らみ、表面の艶は小さく、色は薄いです。殻内は濃い紫色をしているのが特徴です。
マシジミは淡水域のシジミで、北海道を除く本州、四国、九州に分布しています。近年は水田地域の川に生息していましたが、化学肥料や農薬の影響、河川の護岸工事などでほとんど見ることが出来なくなりました。
瀬田シジミ(せたしじみ)
貝の膨らみは厚みがあり、表面の光沢は3種の中では1番強く、細長いかたちをしているのが特徴。殻内は紫色です。
セタシジミは滋賀県の琵琶湖が原産の淡水性シジミで、瀬田川でよく獲れたことからセタジシミと呼ばレています。しかし、マシジミ同様、環境変化により数は減っています。一方、セタシジミは秋田県八郎潟や諏訪湖や河口湖などにも移殖されて保護活動なども盛んに行われてるのが特徴です。
ヤマトシジミよりも味がよく、食べたことない方には是非一度召し上がっていただきたい一押しのしじみです。
タイワンシジミ(台湾蜆/たいわんしじみ)
外観はマシジミに似ていて淡黄色をしています。艶があり観賞用として利用されることが多く、味はイマイチで殻内は白色です。
タイワンシジミは中国から入ってきた淡水性のシジミで、日本国内では1985年頃に移入が確認されています。比較的汚れた水域を好み、生命力が非常に強いです。
マシジミへの遺伝子汚染が問題になっており、マシジミと同じ環境に放すと3~4年で全ての子貝がタイワンシジミになってしまった例もあります。
しじみの収穫量は?
下表は、行政がまとめた全国のシジミの量グラフです。
都道府県 | 漁獲量(t) | 占有率(%) | 順位 |
---|---|---|---|
全国合計 | 9,580 | 100.00 | - |
島根県 | 4,172 | 43.55 | 01位 |
青森県 | 3,147 | 32.85 | 02位 |
北海道 | 928 | 9.69 | 03位 |
茨城県 | 495 | 5.17 | 04位 |
東京都 | 379 | 3.96 | 05位 |
三重県 | 139 | 1.45 | 06位 |
鳥取県 | 123 | 1.28 | 07位 |
福岡県 | 48 | 0.50 | 08位 |
愛知県 | 44 | 0.46 | 09位 |
新潟県 | 15 | 0.16 | 10位 |
岐阜県 | 15 | 0.16 | 11位 |
徳島県 | 12 | 0.13 | 12位 |
宮城県 | 9 | 0.09 | 13位 |
広島県 | 2 | 0.02 | 14位 |
佐賀県 | 1 | 0.01 | 15位 |
※この表は政府統計「内水面漁業生産統計調査(平成28年)」をもとに、当サイトで加工・編集をしています。
しじみの主な産地
日本国内の市場に出回るシジミのほとんどはヤマトシジミと先述しましたが、中でも主な産地として有名なのは青森県の十三湖・小川原湖、島根県の宍道湖、茨城県の涸沼川・利根川、北海道の網走湖・パンケ沼などです。かつては産地として知られていた霞ヶ浦ですが、今では漁は行っていないそうです。
ちなみにセタシジミは滋賀県の琵琶湖や秋田県八郎潟、諏訪湖、河口湖などで僅かながら水揚げされています。
しじみの旬いつ?
しじみは輸入もされているので通年入手することが出来ますが、いちばん美味しい週はいつなのでしょうか。
夏は「土用しじみ」、冬は「寒しじみ」と親しまれ、旬は夏と冬なんて諸説ありますが、結局のところしじみは初夏から夏にかけて産卵するので、産卵に備えて栄養を体に蓄える3月〜5月あたりの春が一番美味しくなると言われています。
まとめ:しじみの旬は産卵前の春!
いかがでしたか?
旬のしじみから栄養たくさん摂取するなら、砂抜きしたしじみを冷凍するといいですよ。ギュッとオルニチンという健康成分が冷凍によって増加しますよ。
昔からアミノ酸のためにしじみを摂取したり、お酒を飲んだ日や二日酔いの日はしじみの味噌汁を飲んだりと健康面を気にした時は何かとしじみに頼る生活をしてきた日本人。
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